九島大橋開通記念サイクリング in 宇和島市九島

タンデム自転車NONちゃん倶楽部2016九島

ドリームTogether

 

障害者と健常者が力を合わせて、タンデム自転車で九島大橋を渡ろう

 

南予視覚障害者協会初トライ企画

平成28年4月2日(土) 愛媛県宇和島市九島大橋
主催:ドリームTogether(九島大橋を渡ろう)プロジェクト実行委員会

共催:宇和島市障害者協議会・南予視覚障がい者協会


盲ろうのハンディーなんて感じない こんな笑顔が咲きました!!

 

スタート地点に立ったとたん、目の前の九島大橋の勾配に「この傾斜はキツイ!!」と車いす自転車での走行を躊躇する私に、山下一行さんが「大丈夫!!僕が満足させてあげるから」と頼もしい言葉をかけてくれました。初めての盲ろう者の参加なので、どのようなコミュニケーションがとれるのか不安はありましたがそんなことは関係ない。スキンシップを大切に全身で想いを表現すれば、何とかなるさケセラセラ。始めからやる気十分の悦ちゃんのはじける笑顔に勇気をもらいました。

タンデム自転車NONちゃん倶楽部2016九島 タンデム自転車NONちゃん倶楽部2016九島

「怖いから止めての時は右手を挙げて、もっとスピードを出しての時は左手をクルクル回す。」というサインを決めてスタート。全身で喜びを表現してくれる悦ちゃん。思わず抱き合いました。最初は歩くだけで良いと言っていた藤村さん。最後まで乗らないと言っていた葉子さん。結局風を切って、潮の香りを満喫。今までにない笑顔爆発!!大成功でした。昨年のイベントで怪我をした渡辺純江ちゃんも、開催日が近づくと不安とプレッシャーで眠れなかったり、怖い夢に魘されたりしていたらしい。でもロングコースで一番にゴールした時には最高に嬉しくて全て吹っ飛んで自信につながったとのこと。私自身何よりも大好きな純江ちゃんの回復が嬉しかった。最大のご褒美を頂きました。母娘で参加してくれた由希ちゃん。最初は怖々で不安そうに言っていたので、お母さんに私のロードで併走しながら走る事を提案。心配なんて何のその。すぐに笑顔になって、お昼からはお母さんのパイロットで楽しいサイクリングを満喫!!一歩が踏み出せました。この日出会った毛利弘子さんから、紙芝居をしている私に絵本のプレゼントが届きました。「いのちのはなしグーチョキパー」とても心にしみるお話しです。早速一歳半健診の待ち時間に御披露させていただきました。沢山のドラマをありがとうございました。はじける笑顔をありがとうございました。こんなお手伝いができたことに感謝です!

タンデム自転車NONちゃん倶楽部2016九島  

コースDATA

ロングコース

 九島大橋~九島一周10Km

ショートコース

 九島大橋~メイン会場、九島小学校

車いすタンデムコース

 九島大橋(九島小学校)周辺

 

〜〜〜〜●参加者の声●〜〜〜〜

 

 

 

Coパイロット( 佐々木悦子 さん )

 

車いすタンデム初体験。風が前からやってくる。あ~気持ちがいい、初めてだ。とってもとっても気持ちいい!友だちと乗ることができたらもっと楽しいだろうなぁ。パイロットの方、大変だったかと思います。ありがとうございました。

 

 

Coパイロット( 田村 三千子さん(母)由希子さん(子) さん )

 

お母さんはもともとツーリングが大好きで、娘さんを屋外に連れて行きたかった。しかしご主人が亡くなってからはそれがなかなかできませんでした。今回親子で九島一周を走ることができました。毛利さんとも出会えて早速に絵本も送っていただき、ほんとに良かったとハイテンションで話されていました。

 

 

Coパイロット( 西村 眞理子 さん )

 

私はロングコースでした。往路は「イヌガイ自転車」の方にパイロットをしていただきました。468メートルの橋、潮風と匂いを感じながら元気いっぱい自転車をこぐことが出来ました。また色々な景色など説明していただき、見えていたころの風景を思いだしながら初めて九島に足を踏み入れることが出来ました。これも津賀さんやパイロットをしていただいた皆さんのおかげだと感謝しています。復路も九島一周。行きに見ることが出来なかった「ゴジラ岩」を見る?ことが出来ました。帰りの橋の勾配はきつかったのですが、パイロットさんと力を合わせて一度も足を付けて止まることが無く漕ぎ続け、橋のふもとまでかえって来ることができました。達成感と満足感で、私にも出来ることがあるんだ!と心が温かくなりました。貴重な経験をさせていただきありがとうございました。楽しい時間を過ごすことが出来ました。津賀さんをはじめパイロットをしていただいた皆さん、本当にありがうございました。

 

 

Coパイロット( 渡辺 純江 さん )

 

思い出いっぱいの日を提供していただき本当にありがとうございました。実は不安とプレッシャーで3日間眠れなかったり怖い夢にうなされたりしていました。だから九島一周して一番先に帰れた時には、最高に嬉しく思いました。これで津賀さんや鈴木さんにも安心していただけると確信いたしました。楽しい余韻に浸っています。昼食後閉会式の場所まで歩きましたが、タンデム自転車より疲れを感じました。益々タンデム自転車のとりこになりそうです。津賀さんのパワーに引かれて、これからはできるだけたくさんのイベントに参加させてもらおうと主人と話しています。今夜はスカイプで今日の喜びをみんなに話そうと思っています。

プロジェクトを終えて…

実行委員長・南予視覚障害者協会会長 稲葉哲也さま

宇和島市中心部から西に4キロのところにある九島(くしま)。島民の長年の夢であった九島大橋が2016年4月3日開通しました。南予視覚障害者協会の平成27年度行事として「九島大橋をタンデム自転車で渡ろう」を企画する為に平成27年8月実行委員会を発足しました。

 愛媛県視聴覚センターの中川先生の歩行訓練講習会や、タンデム自転車NONちゃん倶楽部の安全講習会を受講するなど、段階を踏みながら地固めをしていきました。

 そして以前からの夢であった視覚障がい者以外の方々にも一緒に橋を渡って欲しいとの思いがありました。そして沢山のボランティアに支えていただき聴覚や身体・盲ろうの方々と夢を叶えることが出来ました。

 宇和島障害者協議会・市役所福祉課・建設課のご協力もいただき、松山市・明浜町・地元イヌガイライダーズ・タンデム自転車NON倶楽部など、100人を超えるプロジェクトメンバーで無事イベントを終えることが出来た事に感謝です。

 参加者全員の笑顔や歓声を聞いた時、「素晴らしい心の架け橋」がかかった事が宝物となりました。そして同時に夢を諦めず実現できて本当に良かったと感じました。これからも挑戦する事を続けていきたいと思っています。