タンデムと水上バイクを楽しむ in モンチッチ海岸(愛媛県「三浦保」愛基金)
タンデム自転車にマリンスポーツ!それだけじゃない障がい者だって緊急対応の訓練の機会を叶える!
平成28年7月31日(日) 愛媛県松山市立岩川河口モンチッチ海岸
夏のイベント、タンデム自転車とマリンスポーツを楽しむ。
まず、当事務所から10台のタンデム自転車で片道20キロの公道走行で目的地まで走りました。目的地のモンチッチ海岸(立岩川河口)では恒例となった中川先生の歩行ガイド講習が行なわれました。
初めてガイドをするパイロットの方は障がい者のご協力で良い体験ができました。
講習後は立岩川河口から、上流に向かっての土手沿いを8.8キロ走行するロングコースのサイクリング。そして海岸線の約1キロを走るショートコースでタンデム自転車を真夏の日差しの中で楽しみました。
今年度から始まった障がい者防災訓練。その内容は簡易担架の作り方。何故防災訓練を?それは視覚障がいの白戸さんが「私達障がい者は防災訓練に呼んでもらえない。」とのつぶやきで企画いたしました。
今回は第一弾として、身近なものを使って簡易担架の作り方を学ぶ講習会となりました。そこで西予市消防団高山分団分団長の山下一行さんが明浜より駆け付けて下さりご指導いただきました。また消防署より竹と毛布・折りたたみ式担架をお借りしての企画です。
▲片道20キロを夏の朝の移動 |
▲西予市山下様担架製作指導 |
簡易担架とは、竹と毛布を使いその場で担架を作り上げてしまうもの。今回は毛布とは別に、服のトレーナー3着を使って簡易担架を作り上げました。夏休みに入っている関係もあって子供達も大喜びでした。
昼食後はビーチでマリンレジャーのプログラム。今年度も昨年に引き続き水上バイク・バナナボート・ビスケットに加え300馬力のパワーボートも体験!鹿島沖合までを豪快なハイスピードで周遊していただきました。
▲みんな手を上げて滑走!! |
▲愛媛県庁坂本様ご挨拶 |
3回目の参加となった野村比呂志君。前回は緊張もあり手こずった水上バイクのタンデムシートへの移乗も今年はスムーズ。初挑戦となるビスケットへの移乗も同じくスムーズにできました。
長岡君の横に野村君を乗せて津賀が同乗してビスケットでいざ出航。「ヤッター!!」楽しくて喜びのあまり手を振る始末の野村君。危ないから左手だけは放さないでと注意しながら、かなり長い間海上をバウンド!!大成功でした。
御両親の希望もあって野村君の歩行がどれくらい変わるか、様子を見ることに。日々の家などでの生活活動と比べてこのビーチでの動きの格段の差!!足の運びが全然違う。そして本人が最後まで歩き切ると言って50メートルの砂浜を軽やかに歩いたのです。後日、その日の野村家の晩さん会では笑顔溢れるものとなったとお礼の言葉をいただくこととなりました。
今回も我がパイロットチームに惚れ惚れです。素晴らしいエネルギーが満タンでした。
今回のイベントでは事務所からモンチッチ海岸までの公道往復40キロを愛媛県自転車新文化推進室室長の坂本様に誘導していただきました。このことは映像記録に撮って全国発信すべきタンデム自転車の走行モデルだと実感することができました。
イベントの後、マリンイベントでお世話になったジェットプロジェクトの森様にお礼を伝えると、「障がいを持っている人とは思えない。皆さんが明るく愉しんでくれて良かった。来年も頑張りましょう。」と言っていただきました。感謝です!!
この模様をテレビ愛媛さんが夕方の番組「みんなのニュース」で放送して下さいました。自閉症の西原直輝君の競輪場と今回のモンチッチ海岸での表情の変化。そして「贅沢~!!」と叫ぶ感情の変化に、自然の力の凄さを実感させられました。
今年のCoパイロット公道体験走行は、参加条件である安全運転修了証認定者5名・往復40キロの走行でした。
人が歩行者から自転車・バイク・車へと利便性を求め発展してきた今の複合交通社会。安全を基本に共存共有できる社会作りを目指していく為には「シェア・ザ・ロード」の考え。そして安全運転講習会のレベルアップを目指していきたいと痛感しました。
まさに愛媛県から「タンデム自転車の可能性と安全」を発信していくべきだと感じました。
〜〜〜〜●参加者の声●〜〜〜〜
Coパイロットご家族( 野村義雄 さん )
毎年家族でお世話になります。このイベントから帰るといつも水上バイクの話を聞かされていたのだが、今回高齢者の私自身も初めて水上バイクに乗せていただき最高の気分を味わいました。家族の話も合い、海での一日の様子など話も弾みます。お世話していただいている方、気持ちよく接していただいて心をうたれます。本当にありがたく思います。息子の行動を見て、外に出るとこんなに成長しているのかとさえ思いました。和気あいあいと楽しく過ごさせていただきました。息子も親離れして、皆様にお世話になりながら楽しそうな姿は言葉には表せない想像もしていなかった成長振りでした。大家族ですね!!円満に年を老いても、仲良く楽しいことは長く続けたいものですね。これからももっと輪が広がるように・・・。本当に大変お世話になりました。ありがとうございます。 |
Coパイロットご家族( 鴻上千春 さん )
先日は厳しい暑さの中、津賀さんはじめ多くのパイロットの方、ボランティア・スタッフの方々のお蔭で楽しく貴重な体験が出来ました。心より感謝しております。モンチッチ海岸では、初めてのマリンスポーツにチャレンジ!!もともと怖がりの性格なので「大丈夫かしら?」と心配しながらの参加でした。まずビスケットに乗っていざ海へGO!!岸に戻ってくると顔はこわばり、かたまっていました。かなり怖かったようです。「次は水上バイクに乗ってみたら。」と声をかけると「嫌だ、もう乗らない。」との返事。しばらく海で楽しむ皆の様子を見ていました。少し時間をおいて「水上バイクの方が楽しいかもよ、乗ってみたら。」と言うと「乗ってみる。」という返事。スタッフの大学生のお姉さんとすっかり仲良しになっていたので、一緒に水上バイクに乗ってもらいました。沖の方で水しぶきを上げながら楽しんで岸に戻ってきたとき、バイクが傾き海の中へ落ちてしまいました。突然の事でかなりビックリして、大学のお姉さんに必死でしがみついていました。「もう絶対に乗らない!!」と言うかもって脳裏に浮かびましたが、「楽しかったー!!」と岸へ上がってきました。怖いけどチョット勇気を出してチャレンジしてみた水上バイク。実際に体験してみると「すごく楽しいんだ!」ということがわかりました。水上バイクに乗れたことがまた一つ自信にもつながりました。成功体験を積み重ねる事が次へのステップへとなっていくことを実感できた良き一日でした。次はシーカヤックにチャレンジしてみようと話しています。津賀さんはじめ多くのパイロットの方、スタッフの方々のお蔭で海での活動の楽しさを知り、また一つ世界が広がりました。誠にありがとうございました。とても楽しいイベントでした。 |
Coパイロットご家族( 佐伯 美穂 さん )
高石準一の娘です。昨年度初めて参加しまして、大変楽しかったので今年は妹も誘いました。障がいをお持ちの方とそれを支える家族と、ボランティアの方々全員がワクワクし楽しめる夏ならではの企画、最高です!防災訓練では、ウチの子達も参加して大変勉強になりました。父も歳を重ね、体調など心配な部分もありますが、今年も元気で参加できたことに大変感謝しています。津賀さんもお体に気をつけて下さいね。益々のご活躍をお祈り申し上げます。本当にありがとうございました。 |
Coパイロット( 梅田 栄様 さん )
昨日は、ありがとうございました。暑い中 お疲れ様でした。時間がたつにつれて気温が、ぐんぐん上がり熱い1日となりそんな中、タンテム自転車で8.8キロコースを走行しました。いつも自転車に乗るたび、左右のコーナーの感覚が忘れられず、とっても気持ちいいです。また、一人で自転車に乗って風をきりながら走っているような錯覚を覚えましたがとても楽しいです。 水上バイクは、いつ参加してもスリルがあり、今回もパワーボートは水しぶきを浴びながらスピードを楽しみました。バナナボートには、やられちゃいました。(笑い)来年も参加致します。(にっこり) スタッフの皆さんのおかげでタンテム、水上バイクに乗れる事を心より感謝申し上げます。ますますご活躍されますようにご祈念申し上げます。 |
Coパイロット( 野村 比呂志 さん )
モンチッチ海岸での一日。僕はタンデム自転車に乗せてもらえるのを楽しみに待っていました。皆で僕を抱えてくれるのがありがたいです。今年も海に行って水上バイクで最初20キロで走り少しスピード上げますと言ってくれて30キロで走り、ポコンポコンと飛び上がりとても楽しかった。次にチェアーボートに乗せてもらいとても楽しく面白かった。兎がはねるように飛び上がり、これも少し揺れるよ!!と言ってくれていたのだけれど、少し跳ねたとき落ちないかなーとちょっと思った。だけど全く怖くなかった。津賀さんが、横でドーンと構えていてくれたので安心して楽しめました。それと歩行が上手にできたと両親に褒められて嬉しかった。皆さんが僕の事を一生懸命応援してくれたので、僕ももっともっと頑張ろうと思いました。皆さん本当にありがとうございました。薫ちゃん色々気を付けてくれてありがとうございました。 |
愛媛大学学生( 加藤弓恵 さん )
今回は知的障がいの方をはじめ、たくさんの方と交流することができました。私は初めてタンデム自転車の後ろに乗ったのですが、Coパイロットは前が全然見えなくて最初は正直とても怖かったです。視覚障がいの方はパイロットの方と初対面であるにも関わらずパイロットのことを信頼されているな、と感じました。信頼していなければ自転車をこぐことはできません。タンデム自転車は、信頼関係が最も大切であると改めて感じました。また視覚障がいの方をはじめ皆様自分が障がいであることをプラスの意味で捉えて楽しんでいるように感じました。そして私は地元(新居浜市)でもタンデム自転車を広めていきたいと強く思いました。私は今まであまり知的障がいの方と関わる機会がありませんでした。今回知的障がいの方と関わってみて、特別支援の先生も将来の夢としていいなと感じました。そして私自身の課題もたくさん見つけることができました。りょうすけくんから何度も質問された時に「もうちょっと」や「多分」という曖昧な表現をしてしまいました。きちんと明確な数字を示さないといけないということは大学の授業の中で習っていたのに自然と曖昧な答えをしてしまった。曖昧な言葉で返してしまうと何度も何度も同じ質問が繰り返されます。りょうすけくんから、きちんとはっきりと伝えるという大切さを学ばさせていただきました。また、いろんなことを質問される時に一つ一つ丁寧に返答していくべきなのかなと疑問に感じました。分からないことはきちんと分からないと伝えるべきなのか、それとも他の人に聞いてでもきちんとした回答を用意するべきなのか疑問に感じました。また健常者と障がい者の方が、障がいなんて吹き飛ばす勢いでマリンスポーツを楽しめたことには大変感動しました。私がりなちゃんと一緒に水上バイクに乗った時、最後に海に落ちてしまいました。りなちゃんは恐怖心のあまりもう水上バイクはイヤなのだと勝手な解釈をしてしまったのです。ところが海に落ちたことも楽しんでいました。私の勝手な思い込みは一気に消えました。健常者と変わらず楽しむことのできる障がい者の方の可能性を十分に感じることができました。今日は、たくさんの素敵な出会いがあり、大変貴重な経験をさせていただきました。障がいを持っている方ともっと関わりたいと感じたし、もっと楽しさを共有したいなと感じました。 |