耶馬渓タンデム自転車サイクリング実習体験2016(愛媛県「三浦保」愛基金」
NONちゃん倶楽部トライアングル企画とは
NONちゃん倶楽部と愛媛大学生と障がい者の3者による共同企画
目的
1・大分県全面走行許可に向けての働きかけ
2・愛媛県の視覚障がい者初の 他県観光サイクリング体験と交流会
3・学生とパイロットによる障がい者サポート24時間体験実習
4・平成4年からタンデムイベントを開催している中津市に学ぶ
5・耶馬渓サイクリングコースから学ぶ、観光の取り組み
タンデム自転車で温泉に行こう!
開催広報活動
大分県警本部長・大分県盲人協会・中津市役所福祉部・点字毎日・毎日新聞・共同通信社大分支局・大分合同新聞社
平成28年9月17日(土)〜18日(日) 大分県中津市耶馬溪町大字柿坂353 耶馬渓サイクリングターミナル
NONちゃん倶楽部として初の県外遠征による交流会。そして初の宿泊も体験しました。本来なら10月に大分県中津市で開催されるユニバーサルポタリング大会への参加を検討していたのですが、主催の共生社会推進事業実行委員会から受け入れが難しいという事になりました。
そこで昨年視察に行った耶馬渓サイクリングターミナルを拠点に、NONちゃん倶楽部の企画として交流会を開催することにしました。
ポタリング実行委員会とサイクリングターミナル、そして大分県の皆様にはご協力に感謝いたします。 松山を朝7時30分に出発。佐田岬からフェリーで九州へ。そのまま移動で耶馬渓サイクリングターミナルに着いたのが14時30分。休む間もなく「タンデムに乗って温泉に行こう」片道11キロ走行。やすらぎの湯につかって18時からは交流会。48名の大宴会!!移動からサイクリングまでの12時間、楽しかった~。
2日目はあいにくの雨。NONちゃん倶楽部としては初めての雨の中を走りました。遠征から宿泊、そして雨の天候と、初めてづくしの体験会。視覚障がいの方達から「とても気持ち良かった。雨の中をこれからも走りたい」との声に驚きでした。
中津市役所の津森さん達のガイドで青の洞門やオランダ橋を観光することができ感謝いたします!!そして濡れた体を温泉で温めて帰路に着きました。 国鉄の廃線跡をサイクリングロードにしているので、ゆったりと走りを楽しめました。ありがとうございます。
イベントが終わった後、地元新聞に大分県警松坂規生本部長様の「タンデム自転車解禁検討」という記事を見て「ヤッター!!」と叫んでしまいました。ありがとうございました。
〜〜〜〜●参加者の声●〜〜〜〜
Coパイロット( 渡辺 純 さん・大分県網膜色素変性症協会会長 )
〜タンデム自転車に乗って〜 |
Coパイロット( 大角 和生 さん )
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愛媛大学学生( 紅谷 有紀 さん )
私はこの二日間で大学では学べない沢山のことを体験を通して学ぶことができたことに感謝です。担当させていただいた白戸さんから「ここは何ですか?」とか「○○がどこにあるか教えて下さい」など、ガイドの仕方の手ほどきをいただきました。また、歩行訓練士の中川先生からも、そのつどアドバイスをいただき、ガイドの仕方を見て学ぶことができました。私にとっては声をかけるタイミングが難しかったです。そして、視覚障がい者の方が使っている音声ガイドが速くて「@」しか聞き取れず驚かされました。中川先生が食事の説明をされ、おかずが何か分からないときに「分からない」と言っていて、気持ちが楽になりました。特にパイロットの視覚障がい者へのさりげない気づかいや、サイクリング中のおしゃべりには脱帽でした。専門的な学びはなくても、難しい部分を自然に補える関係が素敵で、カッコ良かったです。地域社会にこのような人がもっともっと増えたら、誰もが過ごし易い社会になるだろうと痛感させられました。 |
愛媛大学学生( 井上智里 さん )
私はこれまで、タンデムという二人乗り自転車の存在も知らず、また視覚障害の方と関わる機会もなく生きてきました。しかしこのイベントに参加して、たくさんの初めてと感動を頂きました。有難うございました。 人生で初めてタンデムに乗って、いかにコミュニケーションが重要であるかを知りました。私は2日とも前に座るパイロットをやり、後ろに健常者の方を乗せました。目が見える人だとしても、後ろのコパイロットはパイロットの影に隠れて、前が見えません。段差があることも、上り坂下り坂であることも、分からないようでした。そのため、細かく具体的に伝える必要があると教えてもらいました。ギアを変えること、上り坂のため頑張ってこぐ必要があること、道が不安定であること、小さなことでも伝えることで、信頼関係を築くとともに、話の輪を広げることができます。2人で一つの乗り物を操縦する、その奥深さを実感しました。また、近くで視覚障害の方々の日常生活を見たことも初めてでした。私は渡辺純江さんという、先天的な全盲の女性と同じ部屋で過ごしました。純江さんは明るく元気で、前向きな方です。初めて視覚障害の方のリードをして、私が伝え損ねたために純江さんを物にぶつけてしまっても、彼女は私を責めることはありませんでした。自分がいかに視覚情報にとらわれているのか知りました。純江さんは、なるべく私に頼らずに、自分で部屋の中を手探りで動き回って、間取りや物の位置を覚えていました。また、「視覚障害だから仕方ない」という態度が全くなく、自分から進んで布団を片す等の仕事をしようとしていました。純江さんは本当に何事にも積極的な方で、動くこと、人と話すことを恐れていないようです。一方私は目が見えているのにも関わらず、一体何に怯えているのか、行動することも人と話すことにも、純江さんに比べてずっと消極的だと感じ、反省しました。 |