島根県タンデム自転車安全講習会 in 島根県運転免許センター

タンデム自転車NONちゃん倶楽部2017島根県講習会

 

次々と走行許可が降りるタンデム自転車の安全運転のために

平成29年10月1日(日) 島根県松江市打出町250-1


2017年4月1日。16県目のタンデム自転車走行が島根県に許可されました!!
そこで島根県はタンデム自転車安全講習会を開催することとなりました。今回は愛媛県視聴覚福祉センターの中川先生のご紹介でNONちゃん倶楽部に講習のお話をいただきました。開催地、島根県の荒木さんからは「走行許可がおりたけれど、タンデム自転車が無い。先ずは安全講習会を開催したいので協力してもらえませんか?」とのご要望でした。そこでNONちゃん倶楽部より8台のタンデム自転車を持ち込むことにしました。愛媛県から島根県までの輸送には松山市の(株)愛亀の西山社長のご協力をいただきました。そして無事、島根県運転免許センターでの講習会のお手伝いをする事が出来ました。タンデム自転車の交通法規は、道路交通法を基本に各自治体の定めたルールもあり、島根県では全て車信号に従うということでした。自転車は自動車と同じ車両であることの周知される時間が大切だと感じました。島根県でもタンデム自転車の楽しみを、みなさんに広く知っていただければと思います。
タンデム自転車NONちゃん倶楽部2017島根県講習会
島根県出雲市と松江市を結ぶ一畑電車。古い車両の運行や、県都松江市から出雲大社を結ぶことで有名。そんな一畑電車には自転車を袋に入れて輪行することなくそのまま自転車持込OKの「レール&サイクル」というサービスがあります。宍道湖に沿って走る一畑電車を利用し、自分の力量にあわせ宍道湖の風景を自転車で楽しむことができるということでサイクリストに人気。そんな一畑電車は1915年(大正4年)2月に一畑軽便鉄道として出雲今市から一畑下駅までが開通した。その創業期、発起人のひとりに大谷弥吉がいました。彼は幼少から眼病で苦しんでいました。弥吉の母は我が子の目を治したいとお薬師さんにすがる思いで本人と共に一畑薬師に参籠(神社寺院にこもり祈願)したという。参籠して一週間経ったころ、めまいと脳貧血が生じたため下山した。その後の養生中に目は見えないのに強い光を感じたという。数日後、眼科医に診てもらったところ生まれて初めて人の顔が見えるようになったという。この体験から大谷弥吉は出雲今市から一畑薬師までの鉄道開設に人一倍執念を燃やしたというエピソードがある。そんな自転車のサービスが充実している一畑電車、タンデム自転車も例外ではないとのこと。また障がい者の方々にも勇気をもらう物語に感動です。国宝に指定されたばかりの「松江城」、目のお薬師「一畑寺」、縁結びの神様「出雲大社」を結び、宍道湖一周コースを巡る平坦なコースはサイクリングにも最適。近々交流イベントを開催できると嬉しいですね!

タンデム自転車NONちゃん倶楽部2017島根県講習会

 

〜〜〜〜●参加者の声●〜〜〜〜

 

視覚障害者福祉協会( 小川幹雄さん )

 みなさまにはいつもお世話になっています。視覚障害者福祉協会で要望していたタンデム自転車の公道走行がこの4月から島根県で解禁されました。初めて開催したタンデム自転車の講習会に参加のみなさまご苦労様でした。天気にも恵まれ、県下各地から31名の視覚障がい者とサポーターを含め69名の参加があり、賑やかに体験会を行いました。法令遵守に心がけて視覚障がい者の移動の手段として広まって行くことを願っています。広く県民の皆さんの理解を得て、視覚障がい者の社会参加の一助にもなればと思っています。タンデム自転車は今度のパラリンピックの正式種目になりました。今後この活動がパラリンピックにも繋がればとも思っています。タンデム自転車の更なる発展を願っています。

 

Coパイロット ( 松江市古志原から石田尚志さん(70歳)+キララ(4歳 雌犬) )

 午前の1回目のタンデム自転車乗車体験!1週400mの運転試験コースを利用した直線の150mと、その間の500mの周回コース。そのコースに出た途端、久しぶりに自転車をフラつかせてはいないかと心配しました。思わずパイロットの多久和さんに尋ねてしまいました。それほど自転車から遠ざかっていたからです。思い返せば、力いっぱいペダルを漕ぐときにはもっともっと自転車が左右に振れていたのを体が思い出しました。懐かしい体感の蘇りでしたよ。午後の1回目の信号で前にタンデムが停止しているときの止まり方や交差点での2段階で右折など、パイロットの発声が適切でした。おかげで安心して止まったり曲がったり坂道発進の坂を昇降したりできました。「そうそう、この坂は半クラッチの試験があったよね。」とむかーし昔を思い出しました。「踏切 でーす。」のパイロットの声で止まってから、線路を越えるガタガタ感触。右見て左見てと実地試験で大げさに演技したころをも思い出せました。タンデム自転車の走行体験も素敵でしたが、自動車運転免許の取得に夢中だったころをも想い出せた一日に感激でした。久しぶりにお天気も気温も丁度良い日曜日。最後の乗車では400m周回コースで思いきりの“まくれ!まくれ!”を経験しました。腿の筋肉がマヒしそうなほど漕いでみると、息も切れ切れ。こんなに体が鈍っていたかとガックリです。年寄りの筋肉痛は後になって襲来!というので、数日たってから痛むのかもしれません。タンデム自転車の講習会のあとには八雲立つ風土記の丘(松江市南郊の大庭地区・竹矢地区一帯は、島根県を代表する史跡や社寺等の文化財が集中しており古代出雲の中心地。島根県最大の前方後方墳や主要な古墳が分布)の「月の宴」に移動しました。手打ちそばとお抹茶を愉しみました。そして夕方から持田神社の亀尾神能で20時ころまでブルーシートでお神楽を観覧、腿の筋肉痛もなくその日を送りました。烏がカーと鳴いて今朝ほど!まだ筋肉は平気です。今回のタンデム自転車講習会に島根県運転免許センターのコースという絶好の条件でした。段取りをなさった方々の慧眼に敬服します。また、はるばる愛媛県松山市から指導お越しいただいた講師の津賀氏とNONちゃんクラブの面々、迫力でした。次は車も通る一般道でのタンデム自転車の走行を楽しめればいいのですが!クラウドファンディングででも数台分のタンデム自転車がそろえられないものでしょうか?切望します。最後の記念写真でキララがヘルメットをかぶった姿で写りましたよ。走るのが大好きなキララでも実際には走れなくて残念無念だったかな(?)松山市、松江市共に松平氏のご縁もあるかも(?)今後ともご指導いただけますようお願いいたします。

 

 

タンデム自転車NONちゃん倶楽部2017島根県講習会

パイロットのタクワサイクル様

タンデム自転車NONちゃん倶楽部2017島根県講習会

自転車だけでないガイド講習

 

視覚障害者福祉協会 ( 岩谷 誠さん )

 爽やかな秋空のもと、島根県初となるタンデム自転車講習会を運転免許センターにて開催しました。この講習会にあたり、愛媛県よりタンデム自転車の乗り方や楽しみ方を広める活動を行っているNONちゃん倶楽部の津賀さんとそのスタッフをお招きいたしました。視覚障がい者の参加は松江市だけでなく雲南市や益田市・津和野町など遠方からもあり、松江駅から会場までの貸切バスも運行されました。サポーターもタクワサイクル様の完全バックアップをいただきました。サイクリングチームの方・盲学校の教職員の方・島根県西部視聴覚障害者情報センターの方・ライトハウスライブラリー職員の方と沢山の協力をいただきました。総勢60名あまりと予想外に大きなイベントとなり、皆様のタンデム自転車への期待の大きさが伺えました。開会式・自己紹介の後、自転車に関する道路法規を学びました。タンデム自転車と一般自転車は全く違うということ・タンデム自転車は歩道を走ってはいけないということ・曲がる時も必ず一時停止するなどパイロットだけでなく我々当事者もしっかり憶えておかないといけないことが沢山あることを実感しました。また講師の津賀さんの言われた「一度事故があるとすぐに公道走行許可が取り消される。」という言葉でさらに身が引き締まりました。その後はいよいよ場内の外周コースでの乗車です。初めに乗り方の指導を受けてから外回りをしました。みなさんトラブルもなくスムーズに走っておられました。昼食をはさみ午後は内側のコースを使い一時停止や右折・坂道走行とより実践に近い状態での走行しました。そして最後は外周コースを使いフルスピードで走行。風を感じるとともにスピードが出ることによる恐怖心など感じることが出来たと思います。タンデム体験を終え思ったことは、後ろに乗ったらとにかくパイロットに体を預けること。そして細やかな状況説明と言葉のやり取りが重要だということです。早目に状況説明することなどは手引きに通じるところもあるのだとも感じました。参加のみなさまからはいい汗をかいた、明日は筋肉痛になるという言葉も聞かれた。それぞれに楽しまれたように思いました。今後は津賀さんがおっしゃっていたタンデム自転車の確保、特に寄付の呼びかけや活動への理解を深めていくことが重要と感じます。またパイロットの確保も重要です。今回タクワサイクル様のバックアップのおかげで今後も引き続いて協力いただけるのではと思います。自転車の確保・協力をしていただけるパイロットの方・乗りたい視覚障害者、この3つがうまくマッチングすればいつでも気軽にサイクリングが可能になるのではないでしょうか。今日の講習会で改めて視覚障がい者スポーツの重要性、また楽しむことの大切さを学ぶことが出来ました。この経験をぜひ次に繋げ、きちんとしたシステムを作って行ければと思います。