サイクルチャレンジ2018 in 競輪場(松山市委託事業)

タンデム自転車NONちゃん倶楽部2018競輪

さまざまな障がいの方への新しい車種導入が 次のステップとなりました

平成30年6月24日(日) 愛媛県松山市市坪西町796-6 松山中央公園 瀬戸風バンク中央フィールド


平成30年6月24日(日)に開催されましたサイクルチャレンジ2018 in 競輪場。
松山中央公園 瀬戸風バンク(競輪場)中央フィールドで行われ、今年で5回目となりました。
当日は快晴のもと開催出来た事に感謝です。
NONちゃん倶楽部の今年のテーマは、「避難困難者に可能性と夢を!!」です。
そのテーマを掲げて車両競技公益記念財団の助成金で購入できた「ハンドサイクルとビーチスター」。そして公益財団法人俱進会の助成金で購入できた「車いす電動アシストタンデム自転車(高機能三輪車)」。2台のお披露目をすることができました。
視覚22名・療育24名・肢体23名・家族や介助者85名・ボランティア129名の総勢283名の大イベントとなりました。

タンデム自転車NONちゃん倶楽部2018競輪
バンクの傾斜を体感してドキドキ
タンデム自転車NONちゃん倶楽部2018競輪
サポートしてもらい走れる喜び

年々肢体部門の参加者が増える中、どんな障がいを持った人でも楽しめるイベントにしたいとNONちゃん倶楽部では思っております。そこで広島県福山市にある深川医療器(株)様、そしてハンドサイクルの池田斉様(脊髄損傷)・安藤佳浩様(脊髄損傷)のご協力があったことで、さまざまな障がい者の方に笑顔の花を咲かすことが出来たと感謝申し上げます。
三つ子で生まれた二宮慶太朗君(全盲)と二宮真緒ちゃん(脳性麻痺)。慶太朗君は問題なく乗れるのですが、真緒ちゃんは座位保持が難しく、左右の握力バランスも悪いため限られた乗り物しか乗れませんでした。でも、何度も乗って風を感じ喜んでくれた時のお母様の笑顔は忘れることができません。実際に競輪選手が走るカントの傾斜を、みなさんの力を借りて体感できた時の真緒ちゃんの笑顔が頭から離れません。
身体障がいの和田佳子ちゃんは、開催前に「体調が悪いので今回は見合わせます。」とお父様から連絡がありました。ところが「参加しなかったら後悔するから。」と佳子ちゃん自ら電話を下さり参加していただけることになりました。
一番驚いたのは、車いす生活で前後ペダル連動型のタンデム自転車に乗ることは難しいだろうと思っていた妻鳥さん。前後ペダルが連動する三人乗りのタンデム自転車に双子の娘さんと普通にペダルを漕いでバンクを6周走ることが出来たのです。  今回福山からどうしても参加したいと御夫婦で来られた吹抜安子(網膜色素変性症)さん。旦那さまと二人で走った競輪場に感動して、広島県でeye-talk(視覚障がい者のためのパソコンでの交流の場)に投稿されたそうです。それを見た広島県の方からNONちゃん倶楽部の夏のイベント、モンチッチ海岸でのタンデム自転車と水上バイク体験のイベントに参加したいと申し込みがあるなど輪の広がりを実感しています。  今回テレビ愛媛が、三好優奈ちゃん(視覚・肢体)のタンデム自転車初チャレンジの様子を追跡取材して下さり、特集が組まれ放送されました。 このように喜びに満ち溢れたイベントとなり、ここに書ききれないのが残念です。沢山の感動や奇跡をありがとう!!

タンデム自転車NONちゃん倶楽部2018競輪

音のする玉を使うサウンドテーブルテニス

タンデム自転車NONちゃん倶楽部2018競輪

松原さんのマジックは、驚きの連続です

今回、初めてマジックの場内ブースを作りました。そこに松原俊之さんがボランティアとして神戸から駆けつけてくれました。松山で趣味でマジックをされている山本様に紡いでいただいたご縁です。「視覚障がい者が楽しめるマジック」を目指しているという松原さん。点字のあるトランプや、フォークを使ったフォークアートマジックなど、手で触りながら楽しめる初めての体験に会場は大盛り上がりです。「視覚障がい者にとってマジックショーは見えないから楽しめないものと思っていたので、ビックリ感動しました!!」と渡辺純江さん(網膜色素変性症)。ハートの形のフォークアートマジック作品を一生の宝物と自慢げに見せてくれました。

タンデム自転車NONちゃん倶楽部2018競輪

車いすをそのまま載せられるバイク

タンデム自転車NONちゃん倶楽部2018競輪

屋内イベントでチャレンジ!

イベントを開催する度に「人って素晴らしい!!」と思います。皆が一つになって自分達に出来ることを精一杯力を出し切って下さるこの空間は、何ものにも代えることのできない「幸せと感動」そのものです。皆様のお蔭で笑顔の花を咲かせることが出来ました。ありがとうございます。

 

〜〜〜〜●参加者の声●〜〜〜〜

 

Coパイロット( 福井 弘子 さん )

 私は全盲になって以来、家族以外の人と外出した事はなかった。でも、タンデム自転車大ファンの友達に誘われて競輪場でのイベントに参加した。私専属のボランティアの方も用意してもらっていた。見えていた頃は運動が大好きだったが、ここ数年アウトドアからも遠ざかっている。競輪選手の後ろでペダルを踏んでいると、見えていた頃の爽快さが蘇って来た。すっかりハイテンションになって競輪場を十周も走らせてもらった。見えていたら競輪場へ来る事もなかったと思うしタンデム自転車との出会いもなかったのではないかと思う。見えなくなったからこそこんなにも楽しい経験ができるのだなと喜びを噛みしめる日であった。閉会式の時、視覚障がいの最年長者として記念品をいただいた。年を取るのも悪くはないなとにんまりだ。私を誘ってくれた友達が、自分にもらったよりも嬉しいと一緒に喜んでくれた。八月のモンチッチ海岸へも一緒に行こうと誘ってくれた。私も勿論そのつもりで今から楽しみにしている。

 

参加者家族( 岡田 千晶さんのお母様 )

 楽しかった~‼ 親子共ども青空の下気持ち良かった! 自転車は無理とか諦めていたけど、乗ることのできる自転車と寄り添ってくれるパイロットがいたら気持ちよく風をきって青空の下を走ることができました‼感激です。千晶も乗れば乗るほど余裕しゃくしゃく、いつもの手を振っての喜びのポーズまで出てご機嫌でした。見ていた私も感激! お誘いありがとうございました。と、同時にパイロットの皆さんやボランティアの皆さんにも感謝します♫